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■英語の勉強法

3.英文解釈の勉強方法

 ここでは、英文解釈の勉強法について解説する。英文解釈は、英文の構造を分析し意味(和訳)を理解することを主な目的とする。英文法が英語の理解のための第一歩であるなら、英文解釈は英語を大学受験で得点源とするための実践的な第一歩となる。英文解釈をしっかりと習得して英語の一文一文の意味を明確に掴むことの重要性は、長文読解が英文の積み重ねであることを考えれば当然に理解できよう。つまり、英文解釈は、確かな英文法知識に裏付けられてこそ可能であり、また長文読解を円滑に進めるために必要な基礎であり、精読と和訳のためにも必要な能力である。


 では、英文解釈の勉強方法について詳細を説明する。英文解釈の勉強は、1.英語の勉強計画で述べた通り、英文法の勉強を始めた1週間後くらいから開始して、英文法で学んだ主語・述語等を実際に英文での構造を分析するのに応用していく。一応2カ月半程度で英文解釈の基礎から発展までを習得することが目標である。その上で、京都大学等の複雑な英文構造を出題する難関大学志望者は、余裕があればさらに発展的な学習をする。

 次のような構成となっており、各段階で使用する参考書を紹介する。
 また、受験勉強における基本的な勉強方法については勉強法コラムで詳しく述べているのでそちらを参照してもらたい。
受験勉強以前に全教科に通じる論理的思考を学びたい者は、LAAD(外部サイト[詳細説明])で学ぶことを強く奨める。

  3-1.基礎固めと応用
  3-2.英文解釈の補助
  

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3-1.基礎固めと応用
 最初に英文解釈のいろはを学ぶ。さらには二次・私大試験にも対応できる英文解釈力を養成する。以下の参考書をこなすことで、英文解釈の初歩から発展・応用まで学習することができる。


 ビジュアル英文解釈 (Part1)』 駿台文庫
   『ビジュアル英文解釈 (Part2)』 駿台文庫

 1.特徴
 今は亡き駿台講師の伊藤和夫氏の名著。出版が古いため、現在の多色刷りされた参考書に慣れた学生の感覚ではやや読みづらい体裁に感じられるかもしれないが、内容は古くなることなく現在にも通用するほど優れている。
 本2冊によって基礎から発展まで段階的に英文解釈の学力を向上させることができる。
 また、一文一文の文構造の分析が詳しくされているので、文構造の分析を行うだけでなく、自分で和訳もしっかりとノートに書き出し、英文構造からどのように和訳するかも吟味しながら使用するとよい。

2.補足
 英語学習が予めある程度進んでいる者にとって、本書の『Part1』は簡単に感じるかもしれないが、適当に読み流すことなくしっかりと読み込むこと。本2冊で英文解釈は難関大学志望者も十分なレベルまで向上するが、京都大学のような複雑な英文和訳が課される場合は、下に紹介する『英文解釈教室』を続けて使用するとよい。

3.進度
 1日1単元ずつ進め、一度勉強した単元は翌日にもう一度読み返し、1週間後に再度解きなおす。2カ月半で1周解き終える。1カ月後に再度もう一度解きなおす。



 英文解釈教室』 改訂版 研究社出版

 1.特徴
 出版社は異なるが、上の『ビジュアル英文解釈』をさらに発展させた問題集。非常に難しいので、複雑な英文解釈が課される京都大学等の難関大学志望者で『ビジュアル英文解釈』からさらに英文解釈について勉強したい者のみにすすめる。本書を本当に消化しきることができれば、英文解釈からさらには長文読解ももう怖いものなしとなるだろう。

2.補足
 難しい問題集かつ現在の入試でここまでのレベルがほとんどの者に必要とは言えないので、問題を解くのに余りにも時間がかかったり構文が取れない等のような状況の場合は、本書の使用を中止して『ビジュアル英文解釈』の復習、英作文や長文読解等他の分野への勉強にあてること。

3.進度
 取り掛かる時期にもよるが、約2カ月で仕上げるつもりで使用する。長くても3カ月でそれ以上の時間がかかりそうな場合は、他科目の兼ね合いから余裕があるときを除いて使用を中止すうことをすすめる。



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3-2.英文解釈の補助
 英文解釈の技法を習得すると同時に英語構文の暗記に努めることも重要である。試験時間内に大量の英文を読み、設問に答えていく上で、文構造を丁寧に分析するだけでなく、典型的な英語構文を暗記して文構造を瞬時に理解することも必要となる。また、英語構文の暗記は、英作文を行う上でも必要となる。したがって以下で紹介する参考書を英単語集と同様に何度も繰り返して暗記すること。


 ■『新・基本英文700選』 駿台文庫

 1.特徴 2.補足 3.進度
 左に英文、右に和訳が掲載されている。解説等もないので、ひたすら書き、暗唱しながら暗記していくことになるが、700選なだけであって十分過ぎるほど英語構文の量が掲載されている。
 先にも述べたが、解説はほぼないので自分で英文解釈して英文の構造を分析しながらすすめていくことが必要となる。
 一見700選は多すぎて暗記するのは辛く感じるかもしれないが、本書による暗記を続けていけば、300文程度を超えた位から加速度的に暗記が進むことが多い。したがって、見た目の量に圧倒されるのでなく、コツコツと暗記していってもらいたい。
 本書は、構文集だけの用途に止まらない。詳しくは6.リスニングの勉強方法にて詳しく解説する。

  以上で、英文解釈の勉強方法についての説明を終える。繰り返しになるが、英文解釈をしっかりと習得することが、和訳・長文読解さらには英作文まで英語で高得点をとる基礎となるので、ここでは妥協せずしっかりと基本から身に付けるように精進してほしい。

 ・英語の勉強方法
1.英語の勉強計画
2.英文法の勉強方法
3.英文解釈の勉強方法
4.長文読解の勉強方法
5.英作文の勉強法
6.リスニングの勉強方法
7.英単語等の勉強方法
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