受験勉強法学 Examics

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■地学の勉強法

3.二次・私大地学の勉強方法

 二次・私大試験で地学を使用する場合の勉強方法について述べる。本節では、難関大学や医学部で合格点をとることこを目標にしている。中堅大学を志望する者については説明中に適宜説明を加えるので、参考にしてもらいたい。センター試験のみで地学基礎を使用する者は、1.センター地学基礎の勉強方法を閲覧してもらいたい。センター試験のみで地学(専門)を使用する者は、2.センター地学(専門)の勉強方法を閲覧してもらいたい。


 学校の授業を真面目に聞き、学校で配布された教科書傍用問題集を隅々まで勉強して来た者については、3-1.二次・私大地学の勉強方法と計画から読み進めてもらいたい。

 履修できずに独学で勉強したり、学校の授業が教科書の読み上げに終わるなどして使えなかったり、余り勉強して来ずに地学をかなり苦手とする者については、3-2.二次・私大地学の独学から読み進めてもらいたい。ただし、その場合は物理の勉強時間を多くとらなければ、難関大学や医学部の入試問題に対応できる学力を身に付けることは難しくなることに注意してもらいたい。

 構成は以下のようになっている。
 また、受験勉強における基本的な勉強方法については勉強法コラムで詳しく述べているのでそちらを参照してもらたい。
受験勉強以前に全教科に通じる論理的思考を学びたい者は、LAAD(外部サイト[詳細説明])で学ぶことを強く奨める。

  3-1.二次・私大地学の勉強方法と計画
   A.基礎的事項の復習と二次・私大試験のインプット
   B.入試レベルの問題
  3-2.二次・私大地学の独学


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3-1.二次・私大地学の勉強方法と計画
 ここでは、学校の授業と定期試験を毎回真面目に受けて来て、教科書傍用問題集を解いてきた者を対象にしている。つまり、地学の基礎的な学習は基本的にできている者を想定している。学校の履修の関係から未習部分もあるかもしれないが、その場合は適宜補足していく。


A.基礎的事項の復習と二次・私大試験のインプット:4〜5月

 教科書レベルの基礎的な事項を確認しつつ、二次・私大試験で求められる知識を把握することを目的に勉強をする。地学は問題集・参考書ともに出版されているものが少なく、出版されているものも情報が古かったりするので、他の科目以上に教科書を中心に勉強することとする。


 最初に、『くわしい地学の新研究』を1週間に40〜50ページ程度を目途にキリのよい節まで読む。地学の二次・私大試験で、どの程度の知識と理解が求められているかを把握することが目的なので、余り時間をかけることなく些末なことにとらわれず、概略と必要とされる知識を確認しながらサッと読む。

 次に、学校で配布された教科書傍用の問題集で上で読んだ範囲の問題を解く。解答と解説を読み、さらに疑問点については『くわしい地学の新研究』を読み直して、間違えた問題についてはチェックを付す。

 その後は、教科書を読み込む。教科書傍用問題集で問われたこと等を教科書にチェックしたり書き込んだりしていく。

 翌日、翌週に解けなかった問題を中心に教科書傍用問題集を復習して、教科書を読み直す。以上の勉強の流れを1セットとする。

 この勉強を8セット繰り返すことで、『くわしい地学の新研究』、教科書傍用問題集、そして教科書を1周する。これで、基礎的事項の確認と二次・私大試験で必要なレベルの知識を確認することができる。


 なお、教科書傍用問題集(『センサー地学基礎・地学』)は、書店や通販で購入した場合、解答が入手できないようになっている。また、物理・化学・生物の『リードLight』を販売している数研出版も地学(専門)については解答が付随した教科書傍用問題集を出していない。したがって、独学で地学を勉強する場合は、学校に頼んで購入するようにしてもらいたい。

 しかし、学校に頼むことができない等で教科書傍用問題集が入手できない場合は、『リードLight 地学基礎』で教科書傍用問題集に代用する。このとき、地学基礎しか問題演習ができないので、地学の範囲については、『リードLight』を解いた後、『くわしい地学の新研究』を更に読み込み、知識と理解を深めて教科書に付け加えていくようにする。


 ■『くわしい地学の新研究』 改訂版 洛陽社

1.特徴
 地学の二次・私大入試にも対応できる唯一といってもよい参考書。地学基礎だけではなく地学の範囲まで扱った参考書では、本書が最も信頼できる。
 本書は問題演習で理解しにくい点等を辞書的に使用するのが基本であるが、問題集も地学Uを扱ったものが教科書傍用以外ないので、一度は通読して細かい事項がどれだけあるかを確認しておくことをすすめる。

2.補足
 初学者が最初から使うには厳しいものがあるので、3-2.二次・私大地学の独学で知識を仕入れてから使用するべきである。
 高校1・2年生の者は、授業に並行して本書を読み進めると、受験生になった時に生物の勉強の負担を軽減できる。

3.進度
 上及び下で紹介する勉強法に沿って使用してもらいたい。


 ■『リードLightノート 地学基礎』 数研出版

1.特徴
 教科書傍用の問題集。穴埋めの語句確認から基本問題、応用問題と段階的に問題レベルを上げて学んでいける。本書自体は解説が詳しい等の特徴はないが、教科書傍用であるために基礎的な事項を問題を解きながら漏れなく確認できる。センター試験の過去問演習に入る前の基礎固めに最適な問題集である。

2.補足
 センサー等の学校で配布された問題集がある者はそちらを使用すればよい。独学で勉強を行う者や学校の授業も地学を履修していない等でセンサー等が入手できない場合に、本書で代替すればよい。
 地学基礎のみの問題集なので、本書を使用する場合は、上でも述べた通り、『くわしい地学の新研究』を読み込むことで二次・私大試験のための知識を仕入れておく。

3.進度
 上述した勉強計画に沿って使用する。


 ■『ニューステージ新地学図表』 浜島書店
1.特徴 2.補足 3.特徴
 資料集は、それ自体を中心に地学を勉強することはないが、教科書や参考書で不足しがちな図や表を多く掲載しており、地学の理解をよい深めることを助けてくれる。二次・私大地学では深い理解を求められるので、地学のイメージが湧かない時等に資料集を引いて暗記・理解していくと忘れにくくなる。手元に1冊置いて置かなければならないものである。
 学校で配布された資料集で十分だが、独学で地学を勉強するため、資料集を新しく購入する者のために一応本書を紹介しておく。


B.入試レベルの問題演習:6〜10月

 基礎的事項を確認して暗記し直した後は、入試レベルの問題を解くための問題演習を行うことと、二次・私大入試で必要な知識を仕入れることを目標に勉強を行う。


 教科書傍用問題集を持っている場合は、8月半ばまでそちらを繰り返し復習して解いてけばよい。3周はしたい。
 その後、下で紹介する『全国大学入試正解集 地学』を用いて問題演習へと繋げていけばよい。


 教科書傍用問題集がない場合は、様々な大学の地学の入試問題を用いて問題演習と知識の追加を行っていく。

 『全国大学入試正解集 地学』を用いて問題演習を行う。本書で問題演習をしながら、教科書を二次・私大入試で問われる知識を確認していくのが基本的な学習となる。

 1週間で5〜8大学の入試問題を解く。実際の入試問題なので、難しくて余り解けないだろうから、少し考えて解けないと判断したら気にせず次の問題に取り組み、どんどん消化する。一つの大学の問題を解き終えた後は、解答を見て、該当箇所を『くわしい地学の新研究』で理解を深めるように読み込んだ後に、教科書を書き込みながら読む。

 8月半ばまでに『全国大学入試正解集 地学』を1周して、教科書を二次・私大試験で問われる箇所にチェックを付した状態にする。


 8月半ばからは、『全国大学入試正解集 地学』の2周目に入る(教科書傍用問題集を使用している場合は1周目)。2周目は、解答をすぐ見ることなく、じっくりと考えながら解く。解き終えた後は、1周目と同様に『くわしい地学の新研究』と教科書を読み知識と理解を深める。

 1週間に6大学程度の入試問題を解き10月を終える頃には2周目を終えるようにする。解けなかった問題にはチェックを付し、翌日、翌週には復習する。


 上の問題演習と並行して、地学を体系的に理解するため、教科書を最初から通読する。問題演習等で教科書に二次・私大試験で問われやすい事項等についてはチェックや書き込みがなされているので、重要な点や深い理解が求められる箇所が明確となっているはずなので、注意しながら読み込む。問題演習でバラバラに仕入れた知識が、地学という学問の中でどのように結びついているかを意識しながら体系化して覚えていく。理解が不明瞭な箇所等は『くわしい地学の新研究』を読み補足していく。


 以上の勉強を終えれば、二次・私大入試にも対応できる知識等が身に付けることができる。その後は、『全国大学入試正解集 地学』で解けなかった問題を中心に復習して、志望大学に特化するために過去問や大学別模試をひたすら解いていく。その際には、『くわしい地学の新研究』と教科書に書き込みながら読み込むように勉強すればよい。
 志望大学の過去問をやり込み問題がなくなった場合は、『全国大学入試正解集 地学』で解いた時に志望校と類似した問題を扱った大学の過去問を解いてみるのもよい。


 ■『全国大学入試正解集地学 平成25年度』 くぬぎ出版
  『全国大学入試正解集地学 平成24年度』 くぬぎ出版
  『全国大学入試正解集地学 平成23年度』 くぬぎ出版
1.特徴
 地学の二次・私大入試の問題を集めたもの。解説がなく、問題と解答のみを掲載している。本書を1冊終えれば、地学でどのような問題が、どのような形式で出題されるかを知ることができる。

2.補足
 解説がないので、『くわしい地学の新研究』や教科書を用いて、問題を理解する必要があるので根気がいるが、二次・私大に対応した地学の問題集がないので諦めるより仕方ない。
 平成24年度版を終えるのでも十分だが、過去問演習に入る前に問題演習を行いたい場合は平成23年度版にも手を出してみてもよいだろう。

3.進度
 上及び下で紹介する勉強法に沿って使用してもらいたい。





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3-2.二次・私大地学の独学
 履修できずに独学で勉強したり、学校の授業が教科書の読み上げに終わるなどして使えなかったり、地学をかなり苦手とする者において、物理を二次・私大入試で使用する場合の勉強の導入について説明する。

 地学を独学する場合、地学を受験レベルで基礎中の基礎から俯瞰するための参考書は少ない。したがって、最初の取り掛かりで、地学ではどのようなことを勉強するかをあらかた学んだら、他科目以上に習うより慣れろで勉強を進めるようにする。

 導入として『新しい高校地学の教科書』を使用する。2週間で1周できるように本書を読む。その際、本書でキリのいい単元又は章を読んだら、教科書の該当範囲を読んで教科書の記述を確認するようにする。この段階では全てを覚えることができなくてよいので、地学ではどのようなことを学び、どのような現象をどう理解するか等を掴むことを意識して、とりあえず本書を読み進めてもらいたい。

 以上の勉強の導入を終えたら3-1.二次・私大地学の勉強方法と計画のA.基本的事項の復習と二次・私大試験のインプットに繋げていけばよい。この場合、単純に計画を進めていくと11月半頃にB.入試レベルの問題演習を終えることになるが、過去問演習を行う時間は十分にあるので焦らずに勉強を進めればよい。

 ただし、注意してもらいたいことは、基礎的な知識の習得が学校の授業を受けて来た者に比べて不十分になりやすい。基礎的な事項の復習は少しでも不安があれば多く行うようにしておきたい。とはいえ、物理はこの最初の段階を乗り越えれば、比較的得点が安定しやすいので、根気良く頑張ってもらいたい。


 ■『新しい高校地学の教科書』 講談社

1.特徴
 教科書と書名にあるものの検定外であるが、地学の勉強の導入として使用しやすい参考書。本書の内容は、入試レベルに対応できる程のものはないが、地学を学ぶ上でどのような視点をもって取り組めばよいか、各単元の最初に問いとして示されている。したがって、それらの問いを意識しながら本文を読み進めることで、地学では何を勉強するのかを理解しやすくなっている。この問い自体は入試に直接問われることはないが、初学者の地学の基礎的な理解を助けてくれる。

2.補足
 最初に説明したとおり、初学者や地学が極度に苦手な者以外は使用する必要は特にない。

3.進度
 上述した勉強計画に沿って使用する。


 以上で、二次・私大入試で地学を使用する場合の勉強方法についての解説を終える。


 地学の勉強方法
1.センター地学基礎の勉強方法
2.センター地学(専門)の勉強方法
3.二次・私大地学の勉強方法
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