受験勉強法学 Examics

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■勉強法コラム

情報の一元化



要約

 復習の効率を向上させるために、勉強した知識や情報を一元化するのがよい。教科書や網羅性の高い参考書に日々の学習で学んだことを書き込んで情報を1冊に一元化する。これによって、復習の時間を短縮でき、確認漏れを防ぎ、知識を断片化することなく体系的に学ぶことできるようになる。


 
 勉強を進めると参考書や問題集を色々と使用することになる。ある参考書には書かれていることが他の参考書には書かれていない、問題集で出てきた知識が参考書には掲載されていない、といったことによく出会うだろう。その都度全てを覚えて試験までに忘れなければ何も困ることはないが、普通は全てを一度に覚えることはできないし、現実問題として忘れてしまうだろう。それ故に復習をして忘れたことを何度も覚え直すのだが、複数の参考書や問題集を全て読み直すことは時間がかかるし、部分部分を覚えていくことになったりして知識が断片化されやすい。そこで、勉強を行う上で、知識と情報を1冊の、多くとも2冊程の参考書に一元化することの重要性とその方法を説明する。


 情報を一元化することの効用は、復習の効率を上げてくれることだ。複数の参考書や問題集を読む時間と情報を一元化した参考書を1冊読む時間を比較した場合、後者の方が短くすむのは明らかだろう。また、1冊の参考書で復習できるということは、関連事項をまとめて勉強できることを意味し、それは知識を断片化することなく体系的に確認することを容易にすることも意味する。さらに、必要な知識を漏れなく確認でき、復習し忘れをもなくせる。こう考えると情報を一元化することの重要性と利便性が分かるだろう。


 それでは情報を一元化するためにはどうすればよいかを検討する。復習の際に1冊で必要な知識を確認することができる、という情報の一元化の理由から、情報を一元化する媒体は教科書又は網羅性の高い参考書がよいことを導ける。網羅性が低い参考書では書き込むことが多くなりがちで、書籍の余白が不足したり、書き込みすぎて読み難くなったりするためだ。

 次に情報を一元化する方法は、先にも少し述べてしまったが、書籍の余白や空行に書き込むことによる。問題集や別の参考書で学んだことで一元化する媒体に記載されていなかったり不十分であるものを、余白に書き足していく。また記載のないもの以外にも、問題で重要になる箇所に下線を引いたりする等すれば、復習の際に問題でどのように問われたりするかを含めて知識の確認を行えるようになる。過去問演習で出題されたものを「何年度」と一元化の媒体の記述に書き込めば、具体的にどこが狙われやすいかも明確になる。余白に書き込む以外にも、大きい付箋等に書き込んで関連個所に貼り付けるのもよい。このとき、一元化する媒体の記述が読めなくなるような貼り方は避けるように注意してほしい。

 情報の一元化を行う際には可能な限り1冊にまとめるべしと述べてきたが、二次・私大試験における社会科等のように確認すべき情報が非常に膨大な場合は、1冊にまとめることは難しいかもしれないので、何が何でも1冊のみにまとめることに拘る必要は必ずしもない。分冊になっても復習時に全ての知識が確認できるように情報を一元化することができれば2冊程度になっても仕方ない。


 以上、復習の効率を上げて知識の確認の漏れをなくすために情報を一元化することについて論じた。この方法は社会科には特に有効であり、理科科目でも生物や化学等の暗記中心の分野にも効果的である。勉強する際には、蓄積された知識を確認して整理するためにも情報を一元化することを強くすすめる。


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